(読書記録)「bad kids」

BAD KIDS」(村山由佳/集英社文庫)

村山さん二冊目。
天使の卵 エンジェルス・エッグ」よりはこちらの方がおすすめ。

年上の写真家との恋に悩む女子高生都と、同性のチームメイトである幼馴染に抱く隆。
ふとしたきっかけでお互いの秘密を知りあった二人の間に芽生える友情を描く青春小説。

主人公達の設定は高校生だけど、大学生くらいのイメージで読んだほうがすんなりくるかも。
青春小説よりは恋愛小説。

同性愛者と異性愛者の友情的なものを描く作品という意味で「きらきらひかる」的なんだけど、「きらきらひかる」が当事者間だったのに対して、本作の主人公達の間に恋愛感情は無く、お互いの恋心を通して、友情が確立していく。

余韻を残す、といえば聞こえがいいが、オチのつかない尻切れトンボの終わり方はいかがなものか。
一冊ならそう気にもせずに読めるけど、二冊連続だとなぁ。単にオチを付ける能力がない作者さんに見えてしまうよ。