【読書071】「100年前の写真で見る 世界の民族衣装」

100年前の写真で見る 世界の民族衣装

カメラを睨みつけるようなアーモンドアイが印象的な表紙の本書。
ナショジオの所蔵する約百年前、1900年代から1930年代初頭の写真を集めた民族衣装にまつわる写真集である。

経年で褪色が見られる粒子の粗い写真が絵画的ですらあり、そうかと思えば、ハッとするほど美しく鮮明な写真もある。
そこに写る様々な衣装を身につけた人々は、多くは真顔あるいは挑むような表情でカメラを見つめているが、ときに微笑んでいる。

色あせた写真、モノクロームの写真も多い中で感じるのは、不思議と鮮やかさだ。

衣装の華やかさゆえだろうか、掲載されているのは女性のほうが多いような感じがする。

興味深いのは米国移民管理局の担当官が撮影したとされる写真だろうか。
アメリカへの移住を目的に訪れた様々な国の人々が比較できる。
当時の現地はさぞ国際色豊かであっただろう。

グローバル化の波を受けて消えゆきつつある、特色ある衣装の数々。
タイムトラベルと世界旅行を一度に体感できるような一冊だ。

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