【読書104】オーパ!

オーパ! 」(開高健/集英社文庫)

opa! 何事であれ、ブラジルでは驚いたり感嘆したりするとき、「オーパ!」という。

凶悪なピラーニャ、黄金色のドラド、巨大なピラルクーに、アマゾンの屑、謎の魚カンジェロ。
ルアーにスプーンにはてはトローリングまでありとあらゆる道具で釣りまくるアマゾン60日間読本。

釣り好きの方が楽しめるのは多分間違いない。しかし、現地の風俗や食べ物、魚に対する言われなどがふんだんに盛り込まれていて、全く釣りをしない私でもそこそこ楽しめた。
写真が多いこともイメージ作りに一役かっている。
残念ながら私は、釣りに興味はわかなかったが。

奥付を見ると1981年が文庫版の初版なのだが、アボカドやマテ茶に加えて最近流行りのアサイーまで、今の日本でメジャーになった食品も出てくる。
 

全体に飄々とした文章で、釣り上げた魚に対する熱さはない。なのに単なる記録でもない。
なんというか、あひゃひゃひゃと笑ながら釣りをしまくっている感じ。
作家としての開高健が気になる一冊だった。

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