【読書133】シロアリ―女王様、その手がありましたか!

シロアリ――女王様、その手がありましたか! 」(松浦健二/岩波科学ライブラリー/ひたちなか市立図書館書蔵)

タイトルの通り、シロアリ本。
真社会的昆虫であるシロアリの生態や習性について語られた、まさしく生物体としてのシロアリ本。

⚫︎シロアリはアリよりもゴキブリに近い。いわゆるアリはハチに近い。
⚫︎ハチ・アリの社会が女王蜂と雌のワーカーから成る女性社会であるのに対して、シロアリの社会は男女同権、繁殖虫である王シロアリと女王シロアリがおり、ワーカーや兵も雄雌の両方が存在する。
⚫︎シロアリは不完全変態であり、ある程度の月齢になった幼虫はワーカーとして社会的役割を果たすため、シロアリの巣の構成員の多くが幼虫であり、分化全能性(その後の生育によって他のステージになる可能性)を残している。
⚫︎シロアリの雌は単為生殖をする。また雌二匹によりコロニーを形成する場合がある。
⚫︎女王シロアリ(創始女王)は、単為生殖により、次代の女王シロアリを産する。これにより、王との近親交配を避ける。
⚫︎コロニーの寿命は王の寿命とほぼイコール。

創始女王のクローンである次代女王は単為生殖しないんだろうか?王が死んだ時の副王が息子から選ばれることはないんだろうか?うーん、気になる。

読後、改めて写真を見る。
読み始めるまえには「うげ、虫だ。」としか思わなかったシロアリが、ちょっと気になる存在に見えて…は来なかった。残念。

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