(読書記録)「鬼やらい」「花守鬼」

前作「一鬼夜行」の続編。二作目、三作目。

まずは「鬼やらい」から。
鬼やらい〈上〉」「鬼やらい〈下〉」 (小松エメル/ポプラ文庫ピュアフル)
 

前作から半年後、相変わらずの閻魔顔の喜蔵、妹の深雪にへたれ幼馴染の彦次。彼らのもとに猫又妖怪の小春が再び訪れるところから話は始まる。

多聞の、普通の容姿だけど声だけはいい設定とか、気に入った。

現と狭間な世界が交差していく雰囲気は良いんだけど、メリハリがなく、ところどころシーンのつながりが悪くて、読んでいて退屈でした。長編を読ませる腕は無いなぁ。

続いて「花守り鬼」。
一鬼夜行 花守り鬼」(小松エメル/ポプラ文庫ピュアフル)

「一鬼夜行」、「鬼やらい」の二作に比べてずっと面白い。
いつものメンバーに前作で顔見知りとなった多聞、旅する好事家、高市を加えて、花見に出かけた一同。そして巻き込まれる騒動。

二作目の「鬼やらい」に続いて、むこうがわとこちら側のはざまを行ったり来たり。

登場人物たちが分かれて行動したり、己の話をするためかな。
それぞれが完結している小さなエピソードがいくつかちりばめられて、ばらばらに見えたシーンの一つ一つが最後は一応、まとまる。

でもなぁ。
やっぱりキャラ萌要素が強くて買ってまでは読まなくていいと思います。