(読書記録)「旅する胃袋」

旅する胃袋」(篠藤 ゆり/幻冬舎文庫)

◆内容紹介
標高4000メートルの寺でバター茶に癒され、香港で禁断の食材を味わい、砂漠で人生最高のトマトエッグスープに出会う――。食に対してずば抜けた好奇心を持つ著者が、強靭 な胃袋を通して世界に触れた11の風味豊かな旅。「美味しいっ」と言う旅人に、土地の人はこんなにもあたたかな顔を見せてくれる。世界の美味が楽しめるレシピ付き。

文句なく面白かった。
タイトル通りの食の旅行記
タイ、モロッコ、アジア。
読んでいるだけで食べたくなる現地料理の数々。

筆者自体の語彙も豊富で、情景が想像しやすい。
前半のハイテンションと後半の少ししんみりした感じ。

「美味しいけど妙にハエがたかってそれだけは辟易」とかなかなか言えない。
きれいなだけじゃない、だけど確かにおいしい。
貧乏旅自慢じゃない。すごいことしているというわけじゃない。
美味しいを求めて、時に興味関心の赴くままに右往左往。

非常に面白かった。コラム的に各章に記載されているレシピは、材料をそろえるのが大変そうなものが多くて、本当におまけ程度だとおもうけど、それでも作ってみようかな、と思わせるだけのなにかがある。
中華が食べたくなる。タイ料理が食べたくなる。謎の地方の料理が食べたくなる。

とてもおすすめの一冊。