(読書記録)「呪われた町」

呪われた町 (上)」「呪われた町 (下) 」(スティーブン・キング/集英社文庫)

アメリカの田舎町「セイラムズ・ロット」に立ち寄った小説家の青年。
地元では有名なお化け屋敷「マーステン館」への奇妙な転入者。
やがて連続する死者、消える死体、徘徊する亡者。

小野不由美さんの「屍鬼」は本作のオマージュだけど、個人的には「屍鬼」のほうが好きかなー。
舞台が日本の片田舎で、人名等とっつきやすいのもあるけど、「呪われた町」の吸血鬼がクリーチャー、怪物であるのに対して、「屍鬼」の吸血鬼はとても人間じみている。
大将でにあたる吸血鬼はもちろん、吸血鬼化した人間たちにもその傾向があるため、「呪われた町」が吸血鬼を倒すために戦う話であるのに対して、「屍鬼」は元人間である吸血鬼たちと戦うのか、共存の道を探るのか、登場人物たちが己に問うて進んでゆく話。

基本的にわたくし、翻訳物はほとんど読まない。
翻訳物は翻訳者さんとの相性が確実にあるし、英語圏は人名をニックネームで呼ぶでしょ?あれが慣れない。誰かわからなくなる。
本作も馴れる非常に読みにくかった。

読了後、「屍鬼」がまた読みたくなった。
毎年ではないんだけど、夏から秋にかけて読みたくなる。
実は過去2回買って2回売ってしまったのだけど、今度は売らずに手元に置こう。ハードカバーでまた買おう。