(読書記録)「学園大奥」

学園大奥」(宮木あや子/実業之日本社文庫)

猛勉強の末、入学した憧れの「丸の内学園」。
女子高だと信じていたその学校は、いつの間にか共学化していた!
生徒会組織、通称「大奥」。女の園にわずか2人の美少年。内部生の選民思想

コメディタッチの少女小説

以前紹介した「花宵道中」や「セレモニー黒真珠」が割としっとりとした大人の女性向け小説であったのに対して、本作は、王道的な少女小説

比較的平凡な主人公と、王子様的なヒーロー。個性色のある友人。いじめっ子にかませ犬。優しい先輩。
オーソドックスな品ぞろえのキャラクターなんだけど、ちょっとウィットだとかひねりが効いていて、さすがというか、少女向けじゃないというか…。
時々下品で、時々熱くて、不純でいい感じ。
ただ、いわゆる今風の言葉が飛び交っているので、3年後読んだら時代遅れでサムイ感じがしたと思う。

少女小説ではあるけど、実際の少女よりも、昔、少女小説を読んで育った大人のオタク女子のが楽しめそう。